1分で読める労務管理のポイント

休憩時間の上限は   ( 2011.10.20 )

クライアントから、ときどき休憩時間について質問を受けます。休憩時間が、法律上どのようになっているかと言いますと

法律上休憩時間は、

労働基準法第34条1項に
労働時間が6時間を超える場合は、少なくとも45分
労働時間が8時間を超える場合は、少なくとも60分

を労働時間の途中に与えなければならないと、定められています。

 

では、その上限は?

 

実は、労働基準法では、下限は定められているのですが、その上限は定められていません。

 

最近、小売業・飲食業などは、長い時間営業している店舗も増え、労働者の1日あたりの拘束時間も長くなる傾向があります。例えば、朝10時から夜9時閉店のスーパーがあった場合、出勤時間は朝の9時、退勤時間は夜10時ごろになると考えられます。実に拘束時間は13時間。もし、休憩時間が1時間ならば、1日12時間労働になり、月22日勤務ならば、残業時間は88時間(4時間×22日)になり、残業代のコストだけでなく、健康管理の面からも非常に問題があります。

そこで、昼以外の時間にも、効果的に休憩時間を設けることで、仕事の効率化アップと、労働者の健康管理の対策をしていくべきでしょう。ただし、法律上の休憩時間の上限はないのですが、無秩序に休憩時間を長くするのは、民法90条に違反し無効になると考えられ、拘束時間が13時間程度であれば、休憩時間は3時間が限界だと思われます。(採用時に、休憩時間の説明が必要)

 

これからの労務管理は、休憩時間も戦略的に使うことが、長時間の労働時間対策には重要になります。
※休憩時間と認められるためには、その時間が完全に労働から離れている必要があるので、注意してください。

 

➢休憩時間の実務上のポイント
・休憩時間は、完全に労働から解放され、労働者が自由に利用できなければならない
・手待ち時間(待機時間)は、労働時間である
・手あき時間(完全業務から離れている空白時間)は、実態に即して判断される

執筆者:社会保険労務士 福井研吾

整理整頓が重要な理由

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