1分で読める労務管理のポイント

労働時間の考え方①   ( 2011.10.25 )

労働時間の考え方とはどのようなものなのでしょうか。

一般的な解釈では、労働時間とは、使用者からの指揮命令下に置かれている時間を指し、必ずしも活動(仕事)していることを要件としていません。(つまり、手待時間等は労働時間)

顧問契約をしているクライアントから、よく様々なケースで、労働時間に該当するのかどうかの質問を受けるので、質問の多い事例をまとめてみました。

 

①更衣時間
女性の従業員は、制服に着替えなければいけないことは多いと思います。また、工場で勤務する人は、指定された作業着があると思います。これらに着替える時間は、労働時間なのでしょうか。

理論上は、労働時間ではありません。なぜなら、職場で適した服装で勤務することは、当然労働者の義務であり、不適切な服装であれば、労働契約の債務不履行(約束違反)とみなされます。

しかし、実務上は、労働時間にせざるを得ないと思われます。なぜなら、所定の更衣室での着替えさせることが一般的で(社外での着用の禁止)、制服、作業着への着替えは、社内で決まっているルールであることが多いからです。

ただ、ダラダラ(30分)と着替えた場合、その時間は、労働時間になるのかというと、本来必要な時間、例えば、それが15分であれば、その時間のみを実労働時間とみなすことは可能です。

 

②朝礼時間
朝礼時間は、通常、労働時間です。では、この朝礼時間への参加を労働者の自由としていた場合は労働時間になるのでしょうか。理論上は、朝礼への参加が、労働者の任意であり、かつ、朝礼へ参加しないことによる不利益な取り扱いがなされないのであれば、それは、労働時間にはなりません。しかし、実務上、労働時間に参入しないのは、現実的ではなく、難しいと思われます。

ただ、朝礼時間は、会社の業務連絡や、報告の場であることが多いので、労働時間に参入させたくないがために、無理に任意にして、社員間の意思疎通を悪くするよりは、業務命令として、朝礼に参加させて、社員間の報連相をしっかりと取らせたほうが、不要なイージーミスを防ぐことができ、メリットが大きいのではないでしょうか。

執筆者:社会保険労務士 福井研吾

休憩時間の上限は

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