1分で読める労務管理のポイント

休職させるときの判断基準   ( 2012.01.12 )

メンタルヘルスかもしれない人を休職させるときの判断基準はどうしたらよいのでしょうか。

 

うつ病になった人、あるいはその兆候がある人の特徴としては、まず欠勤、遅刻、早退が多くなってきます。その後医師の診断書を持って休職願を提出してくるか、こちら側から受診命令を出して、その結果により休職させていくことになります。

早期発見が、うつ病の対策上必要ですので、継続的、断続的に欠勤が月に3回以上、あるいは遅刻、早退を月に3回以上繰り返した場合は、まずは直属の上司による面談を行ってください。うつ病の兆候ありと判断したときは、その後、医師への受診を促す必要があります。今回は、受診命令ではなく、受診指導(勧告)という形で、書面により行ってください。うつ病の可能性があるというのは、センシティブな情報になりますので、会社としてプライバシーの配慮が必要になり、この面談の内容の取扱いは細心の注意を払う必要があります。その後経過を見ながら、症状に改善が見られなかったときは、再度直属の上司と総務部長が同席の上面談をし、受診命令を出していくことになります。この面談において、休職命令を出すことは避けたほうがよいでしょう。休職させるときは、やはり客観的な事実に基づいて判断する必要があるので、専門家の意見をもらう必要があります。本人がどうしても病院に行きたがらない場合、あるいはどの病院に行ったらよいのか分からない場合は、会社側が医師を指定してください。多くの場合は、産業医になると思いますが、産業医が精神科の専門でないこともあると思いますので、就業規則上は会社が指定する医師と明記し、精神病の診断の際は、産業医とは別の専門の医師と契約しておき、そちらの医師に診断してもらう必要もあるかもしれません。

それでも本人が受診命令に従わないときは、休業手当支払いの上、出勤停止にします。受診命令に従わないのにそれを放置すれば、会社としてはそれを黙認したことになり、労務管理上とても危険です。出勤停止にし、それでも受診命令に従わないならば、業務命令違反となりますので、解雇勧告の上、解雇していくことになります。

休職させるか否かの最終判断は、あくまでも会社が行っていきます。本人が判断することではありません。そのことは就業規則に明記しておく必要があります。

医師からの診断書が提出されたら、休職復職委員会を設けて(普段の衛生委員会のメンバーをベースにメンバーを選定してください)、本人の業務内容、サポート体制、復職の可能性を客観的に判断して、休職をさせるか、休職をさせる場合は、どのぐらいの期間休職させるのかを決定してください。休職復職委員会のメンバーの1人には、社長など必ず意思決定ができる人を加えてください。他には、直属の上司や、総務部長、社会保険労務士、産業医などの外部専門家を入れておくと、トラブルになったときも有利に働くと思います。医師からの診断書に休職させる必要がある、と書いてあるから、必ず休職させなればいけないわけではなく、医師からの診断書は参考資料として、最終的な判断は会社が行う旨を必ず就業規則に記載しておく必要があります。

たとえ医師からの「うつ病により、○ヶ月休職を要す」との診断書が提出されていても、休職復職委員会によって、回復の見込みがないと客観的に判断できたのであれば、休職させずにそのまま解雇することも可能です。例えば、何度も何度も休職と復職を繰り返す社員や、復職したと思ったら、すぐに休職願を提出するような社員です。ただし、最低でも2回は休職制度を利用させ、就業規則に普通解雇事由に「心身の支障により、業務に耐えられないとき」との一文を明記しておく必要があります。

執筆者:社会保険労務士 福井研吾

休職期間の長さは

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