1分で読める労務管理のポイント

今後の社会保険の動向   ( 2012.01.24 )

社会保険料を抑える方法はないのでしょうか。最近の政府の動きから、このような問い合わせが増えています。

 

パートへの厚生年金適用拡大について平成24年1月24日現在の政府の動きは

◆平成24年1月11日の日経新聞によると
①従業員数300人以下の企業は、当面猶予する方針
②従業員数300人超の企業の対象者でも、月収98,000円以上に制限する激変緩和措置を検討
③厚生年金・企業健保の加入条件の労働時間を週30時間以上から20時間以上に適用拡大を目標
④2015年度までに実施めざす

◆平成24日1月21日の共同通信によると
⑤従業員数300人以上の企業の対象者は年収80万円(月収67,000円程度)に
これにより、社会保険の新規加入は、100万人になる見通し。

 

もちろん、まだ確定したわけではないので、今後の動向にも注目する必要はあると思いますが、企業のコスト増は避けられなさそうです。

 

平成24年1月24日現在の厚生年金保険料率は、16.412%
愛知県の健康保険料率は、9.48%
介護保険料率は、1.51%

合計27.402%。この半分の13.701%が会社の負担分になります。

 

さらに、厚生年金保険料率は、平成29年まで毎年0.354%ずつ引き上げられることが確定しています。健康保険料率や介護保険料率の料率は確定していませんが、おそらく今後も引き上げられると予想できます。

 

社会保険料は大変なコストです。仮に会社が赤字であれば、法人税を納める必要はないのですが、たとえ、赤字であっても、社会保険料は納めなければなりません。また、多くの企業で、節税対策はしていると思うのですが、まだまだ、社会保険料の節保険料対策は行っていないと思いますので、今後検討する必要があるのかもしれません。

執筆者:社会保険労務士 福井研吾

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