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休職中のメンタルへルス対策のポイント①   ( 2012.01.19 )

多くの企業では、まだまだメンタルヘルスに対応した就業規則や運用ルールが整備されていないように感じます。

メンタルへルス対策は、就業規則を整備しただけでは意味がありません。それより重要なのが、メンタルヘルスになったとき、あるいは、ならないための運用ルール作りです。

では、運用上どのような点に注意すればよいのでしょうか。

 

メンタルヘルス不調者から休職期間中の会社への報告体制の整備
実は、メンタルヘルス対策において、休職者から会社への報告体制をしっかりと構築しておくことが実務上非常に重要です。なぜなら、復職への第一歩は、どのように休職期間中を過ごしてきたかにかかっているからです。

特に従来型うつと呼ばれる人ではなく、最近の20代30代に多いと言われる新型うつに罹る社員に対して、フォロー体制、報告体制の整備は急務です。なぜなら、新型うつに罹っている社員の中には、休職中、海外旅行に行っているなど、休職期間を休日と勘違いして過ごしている社員が少なからずいるからです。もちろん気分転換を図ることは重要なことです。しかし、海外旅行など、あまりにも常識はずれの行動をする休職者に対して、本当に病気なのかと疑われるような行動をしないように教えるのも、今や会社の仕事なのです。

休職期間とは、休日ではなく、1日でも早く心の病を治し、早期に完全に職場復帰できるように心身を回復させるために設けられている期間なのです。

そもそも休職中でも会社に所属していますので、どのように休職期間を過ごしているのかを報告する義務があります。また会社側も、休職している社員がどのように過ごしているのかを把握する必要があるでしょう。

例えば、生活管理表を1週間毎にメールで提出させ、月に1回は、生活管理表とは別に医師の診断書をつけて、総務部長に連絡を入れるようにルール作りをしておく必要があると思います。また、旅行などで家を空ける際は、事前に会社に連絡をするように指導しておくことも大切だと思います。

休職中は、本人のケアも大切なのですが、家族のフォローも大切になります。ですので、休職前に1度、家族も同席してもらって、休職の際のルールなどを話すことが必要です。

新型うつ、という、会社にいるときだけうつ病になる現代の若者は、精神的に未熟なのかもしれませんが、その未熟の原因を作ったのには、親の存在があるように思います。過保護な親は、自分の子供がうつ病に罹ったら、いの一番に会社にクレームを入れてきます。会社が悪い、上司が悪い、パワハラだと決めつけてきます。自分の子供に非は一切なく、対応しない会社に問題があると。そのような親に育てられた子供も、実は被害者なのです。

とはいっても、新型うつを治すには、家族(親)の助けが大切です。会社側は、本人を大切に思っている。職場復帰してほしいと思っている旨を伝え、本人、親、会社が連携して、1日でも早く職場復帰できるようなサポート体制を構築していくのが何よりも大切です。

「休職中のメンタルへルス対策のポイント②」については、こちら

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執筆者:社会保険労務士 福井研吾

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