1分で読める労務管理のポイント

ハラスメントが起こった際の相談窓口の対応   ( 2011.11.03 )

セクシャルハラスメント(セクハラ)やパワーハラスメント(パワハラ)について、労働者から相談があった場合、管理部としてはどうような対応をすればよいのでしょうか。

セクハラやパワハラのハラスメント問題では、初期対応が非常に重要です。信頼関係を築くことがまず大切になります。なぜなら、セクハラやパワハラのハラスメント問題で、裁判になった事例を調べると、その理由の多くは、相談した上司や相談窓口の対応のまずさなのです。その結果、会社に居づらくなり、退職することになって、裁判に発展していくのです。

多くの会社では、管理部(総務部)が相談窓口になっていると思います。実質的には、管理部長や課長が、日常業務と兼務しながらの対応になると思います。

 

それでは、相談窓口として、どのような対応をする必要があるのでしょうか。

 

ハラスメントの相談窓口としての実務上の注意点

【事前準備】
➢管理部長などは、忙しいと思います。途中で電話がかかってきたり、来訪者が来たりしないように注意して下さい。
➢会議室など、相談者のプライバシーが守られる環境で、話を聴いて下さい。
➢座る位置は、時計が目に入る位置に座って下さい(話を聴いているときに、自分の腕時計を見ないように注意して下さい)。
➢相談時間の目安は、60分です。
➢ヒアリングシート(5W1Hが記載されているもの)を準備して下さい。

 

【相談の心得】
➢相談者は、立場が弱いケースがほとんどです。非常に不安を感じているので、まずは安心させてあげて下さい。
➢そして、信頼を得ることを心がけて下さい。そのためには、まずはこちらが、相手を信頼することが大切です。
➢ヒアリングシートを元に、話の内容を確認するのですが、相談者のペースで、時間をかけゆっくりと話を聴くようにして下さい。
➢行為者へのヒアリングや、議事録の作成などは、必ず相談者の同意を得てから行って下さい(相談者の承諾なしに、行為者へのアプローチは取らないで下さい)。
➢相談者がどのような解決を望むのかを確認して下さい。

 

【事後対応】
➢相談者の意思を確認後、行為者へのヒアリングや、場合によっては、同じ部署の人たちへのヒアリングを行って下さい(相談者への進捗報告をするのを忘れないで下さい)。

➢ハラスメントが認められた場合
→軽微なケース・・・行為者からの謝罪。行為者への指導・研修
→悪質なケース・・・配置転換、不利益を受けていた場合の労働条件の解消、就業規則に則り、懲戒処分の検討

➢ハラスメントが認められない場合
相談者の誤解等ということもあります(過剰に反応してしまう・わざと困らせようとしたなど)。そのときは、相談者とよく話し合って、納得のいく解決策を考えていきます。

「パワハラにならない指導とは」については、こちら 

「ハラスメントにおける会社の責任は」については、こちら

 

執筆者:社会保険労務士 福井研吾

ハラスメントにおける会社の責任は

「1分で読める労務管理のポイント」一覧へ

ご相談・お問い合わせはお気軽にどうぞ

業務内容

1分で読める労務管理のポイント

良い会社を作ろう! ~現場レポート~

良い会社を作ろう! ~現場レポート~

雑誌「INDUST」

雑誌「INDUST」

産廃処理業界の人を活かす労務管理のポイント」を2年間連載しました。

メンタルヘルスマネジメント

雑誌「メンタルヘルスマネジメント」

メンタルヘルスマネジメント(2013年6月号)に、記事が掲載されました。

開業社会保険労務士専門誌SR

開業社会保険労務士専門誌SR

開業社会保険労務士専門誌SR(第23号)に、記事が掲載されました。

Facebook

福井 研吾のFacebook

対応強化エリア

名古屋市 千種区 名古屋市 東区
名古屋市 北区 名古屋市 西区
名古屋市 中村区 名古屋市 中区
名古屋市 昭和区 名古屋市 瑞穂区
名古屋市 熱田区 名古屋市 中川区
名古屋市 港区 名古屋市 南区
名古屋市 守山区 名古屋市 緑区
名古屋市 名東区 名古屋市 天白区