1分で読める労務管理のポイント

ハラスメントにおける会社の責任は   ( 2011.11.01 )

セクシャルハラスメント(セクハラ)やパワーハラスメント(パワハラ)について、雇用管理上どのような点に注意すればよいのでしょうか。

実は、このようなハラスメント対策は、非常に重要です。なぜなら、もしもハラスメントが職場で起こっているにも関わらず、会社として何ら対策を講じていない場合は、加害者はもちろんなのですが、会社においても、民法第415条の債務不履行による損害賠償と民法第715条の使用者責任を追及されるからです。

 

民法第415条(債務不履行による損害賠償)
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

民法第715条(使用者等の責任)
ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

セクハラやパワハラは、個人間の問題と捉えがちですが、その多くは、雇用管理上の問題です。まずは、セクハラ・パワハラを許さないという方針を明確にし、それを周知し、ハラスメント研修も定期的に実施する。そして、相談窓口を設置し、相談・苦情への対応をしていく必要があるでしょう。

特に管理職のセクハラやパワハラへの理解が何より大切になってきます。
知らず知らずのうちに、自分の言動がセクハラになっていたり、パワハラになっていたりすることがあります。常に相手の立場にたって、行動していくことが大切です。また自分自身がハラスメントに気をつけるのは、もちろんなのですが、自分の部署や周りで、そのような問題が起こっていないかという注意や、働きかけをしていくことが何よりもセクハラやパワハラを未然に防ぐ重要な対策になります。

「パワハラにならない指導とは」については、こちら

「ハラスメントが起こった際の相談窓口の対応」については、こちら

執筆者:社会保険労務士 福井研吾

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